第8日:1998.07.16(木)
今日の行程:グリンデルワルト→ツェルマット(泊)
レッチェンタール、エッギスホルン
作成日:1999.03.14(旧)
2002.01.06(改)
グリンデルワルト→カンデルシュテークKandersteg
6:20起床。曇っているが、アイガーもフィーシャーホルンも頂上まで見えている。
7:35朝食、チェックアウトして8:55出発。出発前にお世話になったホテルをバックに写真を撮る(左の写真)。
グリンデルワルトをあとにして、ヴィルダースヴィルから高速8号に乗る。すぐに一般道になり、ファウレンゼーで再び高速になる。シュピーツSpiezで列車フェリーのマークに従い高速を下りてカンデル川に沿って谷奥のカンデルシュテークを目指す。
フルティゲンFrutigenでは鉄道がアーチ橋で道路を跨ぎ、その先には古城があった。また、ミットホルツMitholzでは山が迫っているために鉄道は3段線になっていて、いよいよ谷が詰まってきたのが実感できる。
カンデルシュテーク→ゴッペンシュタイン(列車フェリー)
カンデルシュテークとゴッペンシュタインの間はベルナーアルプスが行く手を遮っているため、道路がない。このため、この区間だけ貨車に載って車ごと鉄道に運んでもらう列車フェリーが運行されている。
10:10の列車に間に合いそうにないので、国道で直接駅へ向かわず、市街地をまわる。カンデルシュテークは観光客も少なくとても静かな村だ。列車フェリーの表示にしたがって行くとそのまま列車フェリー乗り場の料金所に着いてしまった(本当は旅客駅のほうに行きたかった)。
切符(Sfr25:半額切符使用不可)を買ってゲートを抜けると、まだ10:10の列車に乗る車が並んでいたので列の一番後ろに並ぶ(左上の写真)。
10:13前の車に続いて列車に乗り込む。少し遅れているようだ。どんどん車を進めて行って、係員の指示にしたがって車を停めて、エンジンも止める。まもなく音もなく発車。すぐに全長14.6kmのレッチュベルクトンネルLötschberg-tunnelに入る。車に乗っていて(運転席にいて)アクセルを踏まないであたりの景色が後ろに去って行くのはなんとも言いがたい不思議な感覚。真っ暗なトンネルの中は結構無気味で、時折蛍光灯の灯りが通りすぎていく。
ゴッペンシュタインGoppenstein
暗闇を抜けてゴッペンシュタインに到着。前のほうから順番に降りて行く。先頭車両のすぐ前は行き止まりになっている。先頭車両は制御車で2等座席もある。一番後ろが機関車でその間が有蓋車でそこに車を乗っける。この列車フェリーはこの形でカンデルシュテークとゴッペンシュタインの間を行ったり来りしている。
10:38ゴッペンシュタインの駅前到着、64.4km。駐車場に車を停めてホームに向かう。ちょうどバーゼル発ブリーク行きインターシティが到着して、大勢の人が降りてきた。バス停には10:43発のレッチェンタール・ブラッテン行きのバスが待っている。
ホームにあるトイレに行く。トイレの前からはレッチュベルクトンネルの入り口と背後にホッケンホルンHockenhorn3,293mが見える(上の写真)。
レッチェン谷Letschental
10:50ゴッペンシュタイン出発。ロンツァ川に沿ってレッチェン谷を遡る。10:59ヴィラーWiler到着、70.4km。
ここにあるロープウェイでラウヒェルンアウプLauchernalpへ行く。ちょうどゴッペンシュタインからのバスも到着して大勢人が降りる。切符(往復Sfr7.5×2)を買って乗り場へ行くと11:10発のロープウェイは満員。4分でラウヒェルンアルプに到着。ロープウェイから降りた人はみんなここから谷奥のファフラーアルプFafleralpへ向かって歩き出す。
しばらくすると誰もいなくなり静かになった。ここはスキー場なので夏よりも冬の方が賑やかなようだ。谷を隔ててこの谷の主峰ビーチホルンBietschhorn3,934mが聳える(左上の写真:左端はレッチェンタール・ブライトホルンLötschental Breithorn3,785m)。
左手谷の奥にはランク氷河Langgletscherも見える。右手にはローヌ谷を隔てたヴァリスの山と氷河も見えている(方向的にはヴァイスホルンの方向だが、頂上は雲の中)。
あたりは一面お花畑できれいだったが、それ以外はレストランがロープウェイ乗り場の隣にあるだけのさびしいところだった。
11:45のロープウェイでヴィラーに戻る。下りのロープウェイのお客はうちのほかは1人しかいなかった。下りのロープウェイの中からは緑のレッチェンタールの全貌を見ることができた。
11:50麓のヴィラーに到着(左の写真)。バスが着いた時以外はきっと一日中こんな感じなのだろう。人影もなく、開店休業といった感じだ。右が切符売り場と事務所(2階部分)、左下にインフォメーション(1階)がある。
11:55ヴィラー出発。レッチェン谷最奥のファフラアルプFafleralpを目指す。ブラッテンBlattenの集落を抜けると一気に道が狭くなり、センターラインのない山道になる。ヘアピンカーブをいくつか抜けて12:09ファフラーアルプに到着、78.6km。
道路が行き止まりになって、そのまま広大な駐車場になっていた。ここに車を停めて、ハイキングやキャンプをするようだ。駐車場から先へは奥に見えているランク氷河へ向かってハイキングコースが延びている。うちは写真とビデオを撮って、みやげ物屋で駐車料金Sfr1を払って絵ハガキを買って引き返す。
ファフラーアルプ→フィーシュ
12:25ファフラーアルプ出発。12:18ファフラーアルプ発ブラッテン行きのバスが遅れているらしく、目の前を走っている。
ブラッテンの集落のはずれの民家の前には日本のなまはげに良く似た「ロイチェクタ」の人形があったのでビデオに撮る。
帰りはゴッペンシュタインを通過し、急勾配をどんどん下る。長いトンネルを抜けると突然目の前が広がり、ローヌ谷の明るい谷間が開けている。道路脇の駐車場に車を停めて谷底を見下ろすと、正面にこれから通る道がまっすぐに伸びている(左の写真)。道の右側がガンペルGampel、左側がシュテークStegの町。
このあとローヌ川を渡って左に曲がり、国道9号でローヌ谷をさかのぼる。国道9号はさすがに東西を結ぶ幹線道路だけあって交通量が多い。ツェルマットへの道が分岐するフィスプVispでは、大きなロータリーがいくつもあり車が詰まるが、市街地を抜けると80〜100km/hくらいで流れている。
ブリークBrigでシンプロン峠へ行く国道9号とわかれて国道19号に入る。国鉄駅前で道はFOとBVZのホームのまわりをぐるっと回って、国鉄のガードをくぐり再びローヌ川を渡って対岸へ出る。ブリークからは谷が急に狭くなり、道も狭くなって川の流れに沿ってカーブが多くなる。
メレルMörelでは左手にベットマーアルプBettmeralpに登っていく大きなロープウェイが見えた。いくつも集落を抜けわりあい大きな集落が目的地のフィーシュFieschだった。町の入り口でエッギスホルンへ行くロープウェイが見えた。13:45フィーシュ着、139.3km。
エッギスホルンEggishorn(2,927m)
ロープウェイ乗り場の前の駐車場に車を停め、切符(往復Sfr21.40×2)を買って次のロープウェイを待っていると、少し先の集落のむこうをFOの列車が通りすぎていった。
14:00発のロープウェイに乗る。出発するとすぐに急角度で登っていく。ちょうど眼下を氷河急行が走っていくのが見えた。
キューボーデンKühbodenまで約8分。ここでロープウェイを乗り換える。少し待って、上部区間のロープウェイに乗ると、ローヌ谷の向こうに高峰群も見えてきた。イタリアとの国境線上の3,000m級の山々だ。この山群の最高峰モンテ・レオーネMonte Leone3,553mも見えるがもう少しというところで頂上が雲の中だ。だいぶ雲が多くなった。
14:20エッギスホルンに到着。ロープウェイ駅を出るとすぐに視界にアレッチ氷河が飛びこんでくる(左上の写真。左端はドライエクホルン3,810m)。雲が多く、アレッチ氷河の奥の山は全然見えない。それどころかみぞれが降っている。エッギスホルンの本当の頂上へ登る道はガラガラの岩で、濡れてとても滑りやすくなっていたので行くのをやめる。
あっという間に雲に包まれて視界が悪くなる。カッパを着ていないと濡れてしまう。眼下の氷河は良く見える。まさに氷の河、氷河とはよくいったものだと思う。ユングフラウヨッホではあまり氷河という感じがしないが、ここからの迫力はすごいものがある。残念なので、そばの山小屋でパノラマ写真と絵ハガキを買いこむ。
15:20エッギスホルンを出発。下り始めてすぐに左手にアレッチ氷河と山をひとつ隔てたフィーシャー氷河が見えた。この氷河はグリンデルワルトのホテルから見えたフィーシャーホルンの裏側から流れてくる氷河だ。
15:25キューボーデン着。キューボーデンにはホテルも何軒かある。15:40発のロープウェイに乗り換えて、フィーシュに15:50到着した。
フィーシュ→テーシュTäsch
15:55フィーシュ出発。国道19号をブリークへと戻る。途中ベッテン〜メレルの間でオール一等車食堂車付きの氷河急行907号ツェルマット行きに追いつき、しばらくの間並走する。
ブリークからフィスプは平らな広い道をビュンビュンとばす。
フィスプの市街でやっぱり少し混む。市街を過ぎるとツェルマットの標識が出る。国道9号から分岐してすぐに長いトンネルに入る。
フィスパ川沿いに上っていき、シュタルデンでサース・フェーに行く道と分かれる。ランダで右側にワイスホルンから下ってくるビス氷河が見えるとまもなくテーシュTäschに到着する。17:19バーンホフBahnhof駐車場到着。
今日の走行距離:198.9km
ツェルマットは一般車の乗り入れが禁止されているので、ここに車を置いていく。駅前の駐車場は車でいっぱい。たまたま空いていたので、駅に近いところに車を停めることができた。(上の写真。赤い車の上に見える建物が駅舎)
テーシュ→ツェルマットZermatt
切符(Sfr3.60×2)を買って17:35発のツェルマット行きの列車(左の写真)に乗る。列車にはここまで観光バスでやってきた団体が何組か乗り込んできた。
列車はマッターフィスパ川沿いに登っていく。途中マッターフィスパを渡るところから傾斜が急になり、ラックレールが現れ急勾配をよじ登っていく。
17:55ツェルマットに到着。駅構内のホテル案内板についている電話でホテルに電話するとオーナーが電気自動車に乗って迎えに着てくれた。マッターフィスパを渡って坂を登ると懐かしいホテル・ヴェルシェンWelschenに到着した。
ホテルにて
部屋は新婚旅行の時に泊まった10号室をリクエストしていたが、きちんと用意されていた。部屋は以前のままだったが、以前にはなかったテレビが新設されていた。
テラスに出ると正面にマッターホルンが見える・・・はずだったが、頂上部分が雲に隠れていた(左の写真)。
ヴェルシェンは自分のホテルではなく、同族経営のヴァリサーホフで夕食を出すので、歩いて駅前通りのヴァリサーホフへ食べに行く。19:00夕食。ヴェルシェンに宿泊している人とヴァリサーホフに宿泊している人ではメニューが違う(宿泊料金が違うから当たり前か)。
オードブルは鹿の干し肉と卵、ピクルスにマヨネーズあえのサラダ、メインは@鳥の香草焼きとA子羊のソテーの選択だった。二人でひとつずつ頼んだが、両方ともハーブが効きすぎであまりうまいといえなかった。デザートはクリームかけのケーキかチーズの選択。飲み物代だけここで支払ってホテルへ帰る。
お風呂に入って出てきても、マッターホルンは残念ながら頭を雲に突っ込んだまま。22:50就寝。