第3日:1998.07.11(土)
今日の行程:ルツェルン→三峠めぐり→グリンデルワルト(泊)
作成日:1999.03.12(旧)
2002.01.06(改)
ルツェルン出発 5:30起床。昨日見えなかったピラトゥスが今朝ははっきり見えている(左の写真)。しかし青空は見えているが、雲が多い。これから向かうブリエンツ方向は厚い雲の下だ。
8:00の朝食前にホテルのまわりを少し散歩する。ホテルは高台にあるので、ルツェルンの町が一望できる。
パンとコーヒーの朝食後、8:55出発。ゼー橋See Brückeを渡り、中央駅のわきを抜けてルツェルン南Luzern-Südから高速2号線に入る。フィーアヴァルトシュテッテー湖の南で高速2号線から高速8号線に入る。
アルプナハシュタットAlpnachstadのピラトゥス登山鉄道の駅に寄り道して、さらに南下する。ザルネンSarnenの先で高速が終わりそのまま国道4号になる。ギスヴィルGiswilの先で青いルンゲルン湖Lunngernsee湖畔に出る。
三峠めぐり ブリューニック峠Brünigpassを越えてマイリンゲンMeiringenに下る。峠のこちら側は急勾配が続く。マイリンゲンで国道6/11号に入り、アーレシュルフトのわきを抜けてインナートキルヒェンInnertkirchenで国道11号と分かれて右折してグリムゼル峠Grimselpassを目指す。
グリムゼル峠Grimselpass(2,165m) 峠の手前には二つのダム湖があり、手前のダム湖レイトリヒボーデン湖の堰堤からは正面のヘアピンカーブの先にグリムゼル峠のレストランの建物が見える。ここの湖面は緑色だが、次のグリムゼル湖は氷河が流れ込むため、乳白色に濁っていた。このグリムゼル湖の湖畔のガケの上にダム湖に沈んだ修道院を模して建てられた、グリムゼルホスピッツGrimsel Hospizがある。
峠のすぐ下からは先ほどの二つの湖を見渡すことができる。湖面の色の違いがはっきりとわかる。
峠の駐車場に車を停めると、すぐ脇の斜面の柵に人が集まっている。何があるのかと思ったら、マーモットが飼われていた。駐車場の隣はトーテ湖Toteseeで死の湖という意味らしい。湖越しにピッツ・ネロPiz Nero2,904mなどのイタリア国境付近の山々が見える。
教会のとなりのみやげ物やで絵ハガキを買って出発する。トーテ湖のまわりをぐるっとまわるとヘアピンカーブが始まり、谷底のグレッチュGletschまで標高差400mを一気に下る。対岸にはローヌ氷河とベルヴェデーレへのヘアピンカーブが見えている。はじめはローヌ氷河の右上に白い頭のガレンシュトックGalenstock3,583mも見えている。
ベルヴェデーレBelvedere(2,274m)・ローヌ氷河 昔はグレッチュまで氷河が来ていたそうだが、今ははるか後ろの山の中腹のベルヴェデーレまで氷河の舌端は後退してしまった。
グレッチュを出発するとすぐに今は使われていない氷河急行の旧線の踏切を渡る。再びヘアピンカーブを登っていくと、ベルヴェデーレのすぐ下で道路脇にローヌ氷河の舌端が迫っていた。
氷河の末端からは大量の水が滝となって急斜面を流れ落ちていく。足元には氷河が造ったU字谷が広がっている。正面下方にグレッチュのホテル、左手に今登ってきたヘアピンカーブ、右手にはさっきグリムゼル峠から下ってきたヘアピンカーブが見えている。
すぐにベルヴェデーレに到着し、駐車場に車を停める。ローヌ氷河をくり抜いて造った氷のトンネル、アイスグロッテEisgrotteを見に行く。駐車場の奥にあるみやげ物屋の2階で入場料(CHF5×2)を払って目の前の氷河まで歩く。左手は谷底までまっさかさま、という感じだが柵はない。板の橋を渡ってトンネルの中に入る。
トンネルの中は真っ青(上の左の写真)で、入り口に近いほど明るくてきれいだった。氷河の末端は表面が砂や小石で覆われているために、一見するとグレーでちょっと汚い感じがする。
おそるおそる氷河の上に上って写真を撮る。小さなクレバスがあちこちにあり、水色の口を開けている。外人(自分が外人か)の観光客の中には氷河の中ほどまでいっている人もいるが、装備もガイドもないのでちょっと行けない。
みやげ物屋で絵ハガキを買い、駐車場のスナック屋でソーセージ(パン付き)を買ってお昼にする(2個でCHF15。高い!)。
13:00に出発する。振り返るとベルヴェデーレのホテルの背後に氷河が見えたので、車を停めて写真を撮る(上の右の写真)。背後の山はゲルシュテンヘルナーGerstenhörner3,189m。
フルカ峠Frukapass(2,436m) ベルヴェデーレを出発してほどなくフルカ峠Frukapass(2,436m)に着く。峠には道路を挟んで広い駐車場がある(左の写真)。写真に写っているホテル兼レストランはどうやらつぶれてしまったらしい。
ここは州境になっていて、写真の手前側がヴァリス州Walis、向こう側がウリ州Uriになる。これから下るアンデルマット側には緑の谷が広がっている。
次のティーフェンバッハのホテルの前では左手にガレンシュトックが再び現れる。右手の谷底から汽笛が聞こえたので見下ろすと、氷河急行の旧線を利用して夏の間運行しているDFBの蒸気機関車が牽引する列車がティーフェンバッハ駅で上りと下りがちょうど交換しているところだった。
駅のわきを流れる小川はフルカロイス川で、ライン川を経て北海へ注ぐ。フルカ峠手前のローヌ氷河は谷を下ってローヌ川となり地中海へ注ぐ。ここはまさしくヨーロッパの分水嶺だ。
レアルプRealp DFB(Dampfbahn Furka-Bergstrecke) レアルプRealpまで下ってくると、ちょうど蒸気機関車がDFBレアルプ駅に到着したところだったので車をDFB(Dampfbahn Furka-Bergstrecke)フルカ山岳蒸気鉄道の駐車場に入れて見に行く。
いったん蒸気機関車は客車を残して車庫へ引き返していった。せっかくなので、次の14:10発の列車の出発を待つことにする。発車間際になって車庫からバックで機関車がやってきた。DFBは氷河急行が放棄した旧線を使って1993年に開業した。今は(注:1998年当時)まだフルカ峠を越えることができないが、最終的には峠の向こうのオーバーワルトまでの旧線をすべて復活させようとしている。
入ってきたのは1号機のフルカホルン号(左上の写真)。隣の線路を今の氷河急行が走り去って.いく。すぐそばにフルカトンネルの入り口が見える。このトンネルが出来たので氷河急行はトンネル経由になってしまったのだ。貨車を利用したグッズ売り場で絵ハガキとシールを買う。
悪魔の橋Teufelbrücke レアルプからゆるやかな坂を下ってアンデルマットAndermattへ。アンデルマットの旧市街を抜けると、ちょうどオーバーアルプ峠から下ってくる氷河急行が見えた。
アンデルマットで国道2号に入る。ひとつ目のトンネルを抜けるとすぐに悪魔の橋Teufelbrücke(左の写真)だった。シェーレネンSchöllenen峡谷のロイス川に架かる橋で、13世紀はじめに悪魔に頼んで3日間で完成してもらったという伝説が残る橋だ。橋の左手には滝があり、橋の上にも雫が飛んでくる。橋の後ろにはFO(Furka Oberalp Bahn)鉄道のシェーレネン支線の橋が見える。悪魔の橋のわきの国道橋の脇には生贄に捧げた赤いヤギの絵が書いてある。
トンネルを抜けて無限大∞型のヘアピンカーブをいくつも下っていくとゲシェネンGöschenenの町に着いた。
スーステン峠Sustenpass(2,224m) ゲシェネンの町はずれにゴッタルト・トンネルから出てきた高速2号の入り口があるが、高速には入らずにロイス川沿いにヴァッセンWassenまで坂道を下って行く。
ヴァッセンで左折して国道11号に入る。マイエン谷Meientalをさかのぼって行くころにはだいぶ雲が多くなってきた。正面に見えるフュンフフィンガーシュトックFünffingerstöcke3,023mも頂上付近は雲の中だ。
谷を上り詰めて、ヘアピンカーブを抜け、長いトンネルから出るとそこがスーステン峠だった。夕方になったのと雲が多いので少し肌寒い。まわりにはまだ雪が残っている。ここにも小さい池があった。
スーステン峠の頂上から下り始めるとすぐにシュタイン氷河Steingletscherが見えてくる(上の写真)。氷河の後ろのスーステンホルンSustenhorn3,503mは上の方が雲の中に入っている。
どんどん下って行き、大きな駐車場があるホテルの前まで下ってくると氷河湖は見えなくなってしまった。ホテルのわきから氷河湖へ登っていく道があった。道の入り口にはゲートと料金箱があったが、ゲートは開いていて料金箱にはお金が入らなかった。
少し登るとすぐに氷河湖シュタイン湖畔に出る。シュタイン氷河が直接湖に流れ込んでいる。
駐車場から小道が延び、氷河のところまで行けるようになっていたが、もう16:00を過ぎているので記念写真を撮って引き返す。
グリンデルワルトGrindelwaldへ ヘアピンカーブをどんどん下っていく。ガドメン谷Gadomentalを下りきると、今朝グリムゼル峠へ向かう途中に通ったインナートキルヒェンに着く。ここで国道6号と合流してマイリンゲンに向かう。アーレシュルフトの脇を抜けるころには天気が回復して晴天となった。
ブリエンツBrienzから高速8号に乗る。ギースバッハの長いトンネルを抜けると右手にエメラルドグリーンのブリエンツ湖が現れる。イゼルトワルトのお城がちらりと車窓をかすめる。
インターラーケンInterlakenを過ぎて次のヴィルダースヴィルWilderswilで高速を降りて左折した瞬間、正面に夕日をいっぱいに浴びたユングフラウJungfrau4,158mがそびえていた。いきなり現れたのでちょっと感動(残念ながら写真がありません)。
ツヴァイリュチーネンTweilütschnenで左折し、シュヴァルツリュチーネ川沿いにグリンデルワルトに向かう。グリンデルワルトの集落に入る直前で右手にアイガーEiger3,970mが現れるが、残念ながら頂上は雲の中に入っている。
観光客で賑わう駅前を抜けてメインストリートに入る。教会を過ぎると家並み(ホテルばっかりだからホテル並みか?)が途切れて道は登りにかかる。予約してあるホテルラウバーホルンLauberhornは街からかなり登ったところにあった。17:10到着。ここまで241.7km。
ホテルラウバーホルンにて 早速チェックインする。部屋は希望通り3階(日本の4階)の306号室だった。正面にはアイガーがそびえている。左のメッテンベルクMettenberg3,104mとの間にはフィーシャーホルンFiescherhorn4,049mとグリンデルワルト下氷河も見える。
一休みしてからホテルのすぐ上のテラッセンヴェークTerrassenwegへ車で行ってみる。ボドミの牧草地の前のベンチで山々を眺めてしばし休憩してから戻ってくる。
19:00からホテルの夕食が始まる。スープで始まり、サラダバーにメインは鶏肉とコロッケそれに小さいブロッコリーが添えてある。デザートはチョコレートと生クリーム。ボリュームたっぷりで美味しい。
夕食後、雲が切れてきてアイガーが見えてきた。21:30頃、アイガーの北壁が夕陽に紅く染まる(左の写真)。シャワーを浴びて洗濯して22:20就寝。明日は天気が良かったらバッハアルプゼーに行こう!
今日の走行距離:250.3km